情報の種類
動物は外部から五感や体感覚を通して情報(刺激)を脳内に取り入れて保存します。
視覚:色、形、大きさ、模様、質感など
聴覚:音の大きさ、音の高さ、音の質、言語情報など
嗅覚:物質の匂い、良い匂い、臭いなど
味覚:物質の味、甘い、辛い、苦いなど
触覚:柔らかい、硬い、ザラザラ、しっとりなど
体感覚:強さ、ボディバランスなど
たとえば、目の前にリンゴがあった場合、視覚から「リンゴの色」「リンゴの形」などを取り入れて脳内に保存します。
情報の保存
五感や体感覚を通して脳内に取り入れられた情報は基本的には永久に保存されます。
よく「忘れる」と言いますが、「忘れる=脳内から情報が無くなる」ことはなく、
実際には「思い出せなくなる=情報にアクセスするのが難しくなる」です。
その為、アクセスが難しくなっている情報を催眠術などの特殊な技法によって呼び起こすことは可能です。
情報と感情
情報を受けた際に感情が変化することがあります。
たとえば、好きな料理を食べると美味しいと感じたり、
怪我をすると痛いと感じたりです。
動物の歴史において、生きる上で有効な情報や危険な情報は本能として身体に刻み込まれてきました。
その為、生きる上で有効な情報を受けると快感を感じ、危険な情報を受けると不快感を感じるのです。
感情 = 本能的な有効・危険の判断。有効と判断した場合は快感を感じ、危険と判断した場合は不快感を感じる
なお、これはあくまで動物の歴史で培われてきた有効・危険の判断情報であり、動物の歴史において有効性や危険性が不明なものは本能的に快感や不快感を感じません。
感情について詳しくは「脳の仕組み②感情」で説明します。
情報の関連付けとイメージ
同時期に受けた情報は関係があると考えてられて関連付けて保存されます。(同時期関連)
そのうち特に関連付けの強いものを「イメージ」といいます。
たとえば、リンゴを見た場合、リンゴの形とリンゴの色を関連付けて保存します。
それだけ聞くと普通のことだと感じるかもしれませんが、リンゴを見る際に必ず鳥がとまっている状態で目撃した場合、その鳥とリンゴを関連付けて保存します。
つまり、鳥も含めてリンゴだと思うようになるのです。
ですが、リンゴは人類が共通の認識になるように情報が社会で統一されている為、鳥を省いた個体のものを「リンゴ」だと感じます。
逆に社会的に情報が統一されていないものは、その個人が得た情報のうち最も関連付けが強い情報グループがイメージになります。
たとえば「温泉」の場合、人によっては旅館の露天風呂をイメージし、人によっては秘境の露天風呂をイメージし、人によってはスーパー銭湯をイメージし、人によっては熱燗をセットでイメージし、人によっては猿をセットでイメージし、人によってはカピバラをセットでイメージします。
同じ「温泉」でもイメージが人によって異なるのは、その人がこれまでに得た情報や関連付けられている情報が異なるからです。
つまり、社会的に情報が統一されていない「あなた」は、
相手が受け取った情報によってイメージが作られていくということです。
これは普通に考えれば当たり前のことなのですが、
「なぜか人に好かれない」
「あんな男よりも自分の方が魅力的なはずだ」
「誤解されている」
などは全て情報の不足によるものなのです。
他人に好かれたいなら好かれるだけの情報を与える必要がある
レイルの生徒から
「好かれないのは何故でしょうか?」
「私の悪いところはどこですか?」
などと質問されることがあります。
一般の方からも
「一目惚れした相手に告白したけれどフラれました。どこが悪いのでしょうか?」
という質問を受けることがあります。
これらはやはり「情報の不足」によるものであり、
その人の良さがわからなければ、他人は好きになってはくれないのです。
あなたも、よく知りもしない人を好きになったりしませんよね。
あなたが友達を好きなのは、これまでに接してきて友達の良さを知っているからだと思います。
それと同じように、女性に好かれたいのであれば、女性が好きになってくれるだけの情報を与える必要がある、ということです。
情報の与え方
情報の種類と基本については「脳の仕組み」で説明しました。
それでは、女性に好かれる為にはどうすればいいのでしょうか?
単純に考えれば、
「イメージが良くなる情報」
「感情に快感を与える情報」
を与えていけばいいということになります。
しかし、実際には恋愛の仕組みを考慮し、男として好かれる情報を与えなければなりません。
その違いを理解できるよう、これから順番に説明していきます。
「イメージが良くなる情報」
イメージが良くなる情報とは、良いイメージと関連付けされている情報のことです。
たとえば、「優しい」というイメージと関連付けされている情報を与えれば、相手の中の「あなた」という情報には「優しい」が関連付けされて優しいと思われることができます。
男らしいというイメージと関連付けされている情報を与えれば、男らしいと思われることができます。
つまり、思われたいと思われるような情報を与えれば、そのように思われるということです。
優しいと思われたい ⇒ 優しいと思われる情報を与える
「優しいと思われる情報を与える」ということ難しそうに聞こえますが、わかりやすく言えば「優しい姿を見せる」ということです。
たとえば、ある女性が電車内でお年寄りに席を譲っている姿を目撃すれば、あなたはその女性が優しいことに気付きますよね。
飲み会で言えば、店員に対して「ビール!」「カシオレ!」「生!」などとおのおのが適当に注文した後に、とある男性が「バラバラに言われてもわかりにくいよね。えっと、まとめると、生ビールが4つでカシスオレンジが2つ、ハイボールが1つとウーロン茶が1つね」と言っている姿を見たら、その男性が優しいことがわかりますよね。
このように、優しいと思われたいなら優しいと思うような行動を見せればいいということです。
ただし、これが意図的なものであると思われた場合、それは「優しい」ではなく「ヤラシイ(下心)」という情報に変わってしまいます。
たとえば飲み会に参加した際、とある男性が全員に飲み物をまわしてあげていれば「優しい」と感じますが、可愛い女性にだけに飲み物を渡していると「ヤラシイ」と感じますよね。
これは逆の立場でも言えて、あなたが優しくしているつもりでも、客観的に見たら「ヤラシイ」と感じさせてしまっている場合があるということです。
ではどうすればいいのかと言うと、「アピールしない」ということと「限定しない」ということです。
優しさをアピールしようとすると、それは相手に伝わってしまいます。
さりげなく行った方が人には伝わるものです。(このテクニックを「示唆」と言います)
また、それが限定的であると意図(下心)があると感じさせてしまいます。
元々の性格からそれをしているいうことを示す為にも、限定せずに一貫した方がいいのです。
たとえば、飲み会で飲み物を渡してあげるのはターゲットにだけではなく、そこにいる全ての人に対してしてあげるような感じです。
「感情に快感を与える情報」
感情について詳しくは「」で説明しますが、簡単に言えば相手を快感にするほど好かれやすくなります。
たとえば、相手を会話で楽しませてあげれば好かれやすくなりますし、相手の好みのレストランに連れて行ってあげれば好かれやすくなります。
あなたも、誕生日をお祝いされると嬉しくてお祝いしてくれた相手のことをますます好きになりますよね。
その為、相手に好かれたいならとにかく相手を喜ばせればいい…と考えるのが普通なのですが、実際はそうではありません。
なぜなら「恋愛の好き」と「何かが好き」の「好き」は全くの別物だからです。
たとえば、子供の頃におばあちゃんにおこずかいをもらったりしておばあちゃんのことが好きだという人も多いと思いますが、付き合いたいとか結婚したいとは思いませんよね。
「おこずかいをくれて優しいから好き」です。
「おこずかいをくれて優しいから子供を作りたい」ではありません。
つまり、女性に恋愛対象として好かれる為には、ただ相手を喜ばせるだけではダメ、ということです。
では、恋愛として好かれる為にはどうすればいのでしょうか?
結論から言えば、「やり方に気をつけながら相手を快感にする」+「男としての価値を示す」の2つが必要になります。
※「男としての価値」についてはコチラ
まず、相手を快感にすることは必須事項です。
好かれる為には必ず相手を快感にする必要があります。
けれど、快感にするやり方次第で意味が変わってきます。
恋愛の仕組み的に言えば、夫としての価値的な、露骨な優しさによる快感ではなく、仲間としての条件的な、自然なつながりによる快感や、男としての価値的な、心躍る快感が必要です。
実際の例で言えば、付き合ってから「荷物持ってあげようか?」と言えば「やさし(ハート)」となりますが、
付き合う前に「荷物持ってあげようか?」と言えば「ありがと(キモッ!)」となります。
荷物を持ってあげるのは相手が本当に困っている時に黙って奪い取るくらいが好ましいのです。
露骨なアピール「荷物持ってあげようか?」 ⇒ 好かれたくて必死かよ!
照れ隠しで上から「しゃーなし、荷物持ってやるよ」 ⇒ 気持ち悪さマックスファクター
弱者に手を貸すことは強者として最早当たり前(黙って持つ) ⇒ 一生ついてイキます
では、日常的な、たとえば普通の優しさは必要ないのでしょうか?
これについてはすでに前述しています。
「仲間としての条件的な、自然なつながりによる快感」は必要です。
最近の恋愛術では、好かれるまでは優しくする必要はない、と言っているものも多く見かけますが、そんなことはありません。
それは優しくするの意味(やり方)が間違っているのであって、「優しくする=快感を与える」はとても重要です。
優しさにせよ、快感を与える上で大切なことは「やり方=そこに含まれる意味」です。
「露骨な優しさ(夫としての価値)」は「下心」であり、付き合ってからなら受け入れてもらえますが、好かれる前にそれをすれば避けられるのは当然なのです。
相手を快感にする際は、必ず間接的に、さも当然かのように行いましょう。
これによって発生した快感が、こちらのイメージになり、いつの間にか惹かれ始めるのです。
取得情報(記憶)の個体差
取得情報(記憶)はあくまで過去に受けた情報のみであり、持っていない情報もたくさんあります。
わかりやすく言えば、人によって知っていることと知らないことがある、わかることとわからないことがある、ということです。
その為、他人と接する際はその人が持っている情報と持っていない情報についても考慮する必要があります。
たとえば、何かについて会話する時、それについて自分や相手が知らないということはよくあります。
これは「アヒージョ」「バロット」などの料理名や「セダン」「クーペ」などの車の車種、「ベルセルク」や「俺物語」などの漫画や「キムタク」「ニーヨ」などの芸能人の名前のような名詞だけを指すものではなく、
箸の使い方がわからない、地球が回っているということを知らない、食事中に携帯を触ることが失礼だと知らない人もいますし、
そもそも「使い方」という言葉、「回る」の意味、「失礼」の感覚がわからない人もいます。
当たり前の話ですが、自分の知っていることは自分が過去に取り入れた情報だけであり、自分が見たこともない、聞いたこともないことは知りませんしわかりませんよね?
それと同じで、相手がわかることや知っていることは、相手が過去に受けたことのある情報、取り入れたことのある情報だけであり、
「相手が過去に取り入れたことのない情報は持っていない」
ので、自分が当たり前にわかっていることでも、相手にとってわからないことはたくさんあります。
その為、相手に好かれたいのであれば自分を基準とするのではなく相手の視点に立って接することが非常に大切です。
相手(若い女性)の知っている知識に合わせる例:
×鳶色の背広
○ミルクチョコレート色のテーラードジャケット
相手(若い女性)の知っている感覚に合わせる例:
×暖気した車のエンジンのように熱い
○コテ(ヘアーアイロン)のように熱い
相手が取得する情報を考慮して接する
また、相手がこちらのことを好きでないということは、好きになるだけの情報を知らないということであり、
こちらを嫌っているのであれば、嫌いになるような情報を得たということです。
好きになってほしいなら相手がこちらを好きになるだけの情報を相手に取り入れさせる必要があります。
オシャレだと思われたいならこちらがオシャレであることを目の当たりにさせる
優しいと思われたいなら優しいと感じるシチュエーションを目の当たりにさせる
仕事ができると思われたいなら仕事ができると感じる情報を与える
ただし、安直に直接伝えると自慢となって相手を嫌な気持ちにしてしまい悪い情報となってしまので、伝え方には気を付ける必要があります。
情報を与える方法:オシャレ
×直接的に言う、話す、伝える:直接説明する
⇒自分はオシャレが好きだと言う、自分はモデルをしていたと言う
○間接的に言う、話す、伝える:話を聞いてそうであると察するように仕向ける
⇒怖い人に声をかけられたら実はモデルのスカウトだったと語る、モデルの仕事をしていた時の失敗談を語る
○目の当たりにさせる:見て理解できるようにする
⇒オシャレな服装をしてそれを目の当たりにさせる、自分がモデルとして掲載されている雑誌を目のつくところに置く
また、嫌われないようにする為にも、嫌われるような情報を与えないようにする必要があります。
鼻毛が出ていると不潔だと思われて嫌われるので身だしなみを整えておく
下心があると思われると嫌われるので相手の胸をチラチラ見ない
他人に対して偉そうと思われると嫌われるので他人には親切にする